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育児休業及び介護休業については、育児・介護休業法(育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律)で定められています。
育児休業は、1歳に満たない子を養育する労働者からの申し出により、子が1歳に達する日の前日までの期間で、一人の子につき原則1回取得することができます。 休業期間を有給にするか、無給にするかは、就業規則等の定めに従います。また、雇用保険に加入している労働者には、国から給付金が支給されます。 ◆育児休業の対象者(第5条、第6条第1項) 育児休業は、男女労働者とも事業主に申し出ることにより休業することができます。ただし、「日々雇用される労働者」と「期間を定めて雇用される労働者」は対象から除外されます。 また、労使協定で定めた場合は、次の労働者を対象から除外することができます。 ・ 雇用されてから1年未満の者 ・ 配偶者が常に子供を養育できる者 ・ 休業申し出から1年以内に雇用関係が終了することが明らかな者 ・ 1週間の所定労働日数が2日以内の者 ◆育児休業の申し出等の手続き (第6条第3項、第7条第1項、第3項、第8条第1項、2項) 休業の申し出は、休業の開始予定日・終了予定日など、一定の事項を示して1か月前までに行う必要があります。開始予定日は、出産予定日前の出産など、突発的事情の場合に限り、1回だけ繰上げ変更ができます。また、休業終了予定日は、理由を問わず、1回だけ繰下げ変更ができます。なお、休業申し出の撤回は、休業開始予定日の前日までであれば、理由を問わずに行えますが、1度撤回すると、同じ子について、原則として再度休業の申し出はできません。 ◆事業主の義務(第6条第1項、第10条) 対象となる労働者から育児休業の申し出があったときには、事業主は、これを拒むことはできません。また、育児休業の申し出をしたことや、実際に休業したことを理由に、労働者を解雇したり、次のような不利益な取り扱いをしてはなりません。 ・ 退職するように強要すること、正社員からパートタイマーなどに契約内容を変更するように強要すること ・ 自宅待機を命じること ・ 降格させること ・ 減給や、賞与等で不利な算定を行うこと ・ 不利益な配置換えを行うこと ・ 就業環境を害すること ◆時間外労働の制限(第17条) 小学校に就学する前の子を養育する労働者は、1か月24時間、1年150時間を超える時間外労働を免除してもらうように請求することができます。 ◆勤務時間短縮等の措置(第23条第1項、第24条第1項) 事業主は、1歳に満たない子を養育する労働者に対しては、労働者からの申し出に基づき、勤務時間を短縮したり、働きながら子育てをしやすくするための措置を講じなければなりません。この措置は、一定期間、育児休業した後で、職場に復帰した労働者に対しても適用されます。また、1歳から3歳に達するまでの子を養育する労働者に対しては、労働者からの申し出に基づき、育児休業を延長したり、勤務時間を短縮するなど、働きながら子育てをしやすくするための措置を講じなければなりません。 さらに、3歳から小学校に就学するまでの子を養育する労働者に対しては、育児休業の制度又は勤務時間短縮等の措置に準じて、必要な措置を講じるように努めなければなりません。 なお、「勤務時間の短縮等の措置」とは、次のいずれかの措置をさします。 ・ 短時間勤務制度 ・ フレックスタイム制 ・ 始業・終業時刻を繰上げ又は繰下げる制度 ・ 所定労働時間を超えて労働させない制度 ・ 託児施設の設置運営その他これに準じる便宜の供与 ◆看護休暇(第25条) 事業主は、小学校に就学する前の子を養育する労働者から請求があったときには、その子が怪我をしたり、病気にかかったときに世話をするための休暇を、年次有給休暇とは別に与えるように努めなければなりません。 ◆労働者の配置に関する配慮(第26条) 事業主は、労働者を転勤させようとするときに、転勤によって働きながら子を養育することが困難となる労働者がいるときには、労働者の子の養育の状況を把握し、労働者本人の意向を十分に汲み取り、転勤させた場合に労働者が子の養育を行える代替手段があるかどうかなどの配慮をしなければなりません。
個人の青色申告者には、青色申告特別控除という特典が認められています。
この青色申告特別控除とは、青色申告者の事業所得などの計算において、特別に所得から決められた金額を控除することができるというものです。 この青色申告特別控除は、平成16年度税制改正により改正がなされ、平成17年分より45万 円控除(簡易帳簿へ記帳し、確定申告で損益計算書と貸借対照表を添付することが要件)が廃止され55万円控除が65万円へと大幅に引き上げられます。この65万円の控除を受けるためには、複式簿記での記帳が要件とされています。
○一円確認会社での設立
平成18年4月以降は最低資本金制度廃止で一円以上で株式会社の設立ができる 取締役は一人で良い 任期は原則2年だが定款で10年以内に規程できる ○助成金 ・高年齢者等共同就業機会創出助成金 45歳以上3人以上 3人が共同で出資 当該事業の開始に係る一定範囲の経費(人件費を除く)の2/3最大500万円 ・地域雇用受皿事業特別奨励金 1.個人向け・家族向けサービス 2.社会人向け教育サービス 3.企業・団体向けサービス 4.住宅関連サービス 5.子育てサービス 6.高齢者ケアサービス 7.医療サービス 8.リーガルサービス 9.環境サービス 10.地方公共団体からのアウトソーシング 設立後1年6か月以内に、非自発的離職者(65歳未満)1人以上を含む3人以上の雇用 ①法人の設立の日から6か月間に要した創業経費(人件費を除く)の1/3(最大350万~500万円)(雇入れ3人又は4人の場合は最大150万~300万円)(非自発的離職者及び30歳以上の雇用調整方針又は再就職援助計画対象者の雇入れ状況により支援の上限額が異なる) ②30歳以上の対象者の雇入れ1人当たり30万円(短時間労働者の雇入れ1人当たり15万円。)(最大100人分)
人は年をとるにつれて、次第に物事を判断する能力が衰えていくことは避けられません。
時によると、 老人性痴呆といわれるような状態となり、自分の持っている不動産の管理や預貯金の出し入れなどの自 分の日常生活にかかわる重要な物事について適切な処理をすることができなくなる場合も決して少なく ありません。他の病気などが原因となって同じような状態になることもあります。 そんなときのために、財産の管理や医療契約、施設への入所などの身上に関する事柄を自分に代わっ てやってくれる人をあらかじめ選んでおくと安心です。 このように自分の判断能力が低下したときに、自分に代わって財産管理などの仕事をしてくれる人 (これを任意後見人といいます)を定めて、一定の仕事を代わってしてもらうことを依頼する契約が任 意後見契約です。 ・この契約はどのようにして結ぶのでしょうか。 「任意後見契約に関する法律」によって、任意後見契約を結ぶときは、必ず公正証書でしなければならな いことになっています。 その理由は、法律的な仕事に深い知識と経験を持っている公証人が関与することにより、本人がその真 意に基づいてこの契約を結ぶものであることや契約の内容が法律に適った有効なものであることを確保す ることを制度的に保証するためです。 ・この契約の内容は契約を結ぶ者が自由に決められるのですか。 これは契約ですから、誰を任意後見人として選ぶか、その任意後見人にどこまでの仕事をしてもらうかは、 本人と任意後見人となることを引き受けてくれる人との話し合いにより、自由に決めることができます。 ・任意後見人は身内の者でもなることができますか。 法律が任意後見人としてふさわしくないと定めている理由がない限り、誰でも成人であれば任意後見人にな ることができます。 本人の子、兄弟姉妹、姪甥等の親族や親しい友人でもかまいません。 また、弁護士、司法書士、社会福祉士 などの専門家や社会福祉協議会、社会福祉法人、信託銀行などの法人を任意後見人とすることもできます。 ・任意後見人はいつから仕事をするのでしょうか。 この契約は本人の判断能力が低下したときに備えて結ばれるものですから、任意後見人が本人に代わって 事務処理をするのは、本人が自分の財産管理等を十分に行うことができなくなってからということになります。 そして、家庭裁判所が、任意後見人を監督する立場の任意後見監督人を選任したときからこの契約の効力が発生し、 任意後見人はこの契約で定められた事務処理を始めることになります。 ・任意後見監督人の選任はどのようにして行われますか。 任意後見人になることを引き受けた人、本人の四親等内の親族又は本人自身が家庭裁判所に選任を申し立てるのです。 本人以外の人が申し立てる場合には、本人が自分の考えや気持ちを表示することができる状況にある限り、本人の同意が必要です。ですから、本人がまだ希望していないのに、その意志に反して任意後見監督人が選任され、任意後見人が本人に代わって仕事を始めるという心配はありません。 ・任意後見監督人の選任はなぜ必要なのですか。 任意後見人が事務処理をするのは本人の判断能力が低下した後のことですから、任意後見人の事務処理が適正に 行われているか否かを本人がチェックするのは難しいので、任意後見監督人にこれをさせることにしているためです。 ・任意後見監督人はどんなことをするのですか。 任意後見監督人は、任意後見人からその事務処理状況の報告を受け、これに基づいて任意後見人の事務処理状況 を家庭裁判所に報告し、その指示を受けて任意後見人を監督します。 このようにして家庭裁判所がその選任した任意後見監督人を通じて任意後見人の事務処理を監督することにより、 任意後見人の代理権の乱用を防止することができる仕組みになっています。 まだ判断能力低下の状況にあるわけではないのですが、年をとって足腰も不自由なので、代理人を選んで 、財産管理等の事務を任せたいのですが、このような契約は結べますか。 それは任意後見契約ではありませんが、通常の委任契約としてそのような契約もすることはできます。 この場合には、その後痴呆や精神障害等により本人の判断能力が低下したときのために任意後見契約を 同時に結んでおくのがよいでしょう。 そうすれば、その必要が生じたときには、すぐに最初に結んだ委任契約から任意後見契約への移行が円滑 に行われ、代理人による事務処理が中断されることを避けることができます。 この二つの契約は一通の公正証書ですることができます。 本人が少し痴呆気味であると思われる場合でも、任意後見契約を結ぶことはできますか。 契約を結ぶときに、本人に契約を結ぶことができるだけの判断能力があれば、任意後見契約を結ぶことができます。 本人にその判断能力があるかどうかは、医師の診断書を取ってもらったり、関係者から事情を尋ねたりして公証人が決めます。 そして、判断能力があると認められたときには、任意後見契約を結び、契約後直ちに任意後見監督人の選任を申し立て、 その選任があり次第すぐに任意後見人により事務処理をしてもらうことができます。 もし、判断能力があるとは認められない場合には、任意後見契約を結ぶことはできません。 この場合には、別に民法で 定められた法定後見の制度によることになります。家庭裁判所に後見開始の申立てをし、後見開始の審判を受けたときは、 家庭裁判所の選任した後見人が法定の代理人として、本人の財産管理、身上監護等に関する事務をすることになります。 ・この契約は登記されるということですが、なぜですか。 公正証書により任意後見契約を結ぶと、誰が誰にどんな代理権を与えたかという契約内容が、公証人の嘱託により登記されます。 そして、任意後見監督人が選任された後は、任意後見人は登記所から任意後見人の氏名や代理権の範囲を記載した 登記事項証明書の交付を受けることができます。 任意後見人は、この書面により本人のために一定の代理権を持っていることを証明することができますから、円滑に 本人のために代理人としての事務処理を行うことができます。 また、その任意後見人の相手方として一定の取引などをする人々もこの登記事項証明書により、その任意後見人が本 人の正当な代理人であることを確認することができるので、安心して取引に応ずることができます。 つまり、この登記事項証明書は、登記所という官公署が発行する信用性の高い委任状としての役割を果たすことになります 任意後見契約公正証書を作るためには、どんな準備をしなければなりませんか。 必ず必要なものとして次の書類を用意してください。 本人 ↓ 印鑑登録証明書、戸籍謄本、住民票 任意後見人となる人 ↓ 印鑑登録証明書、住民票 委任した事務処理にかかる費用はどのようにして支払うのですか。 財産管理や療養監護の事務処理にかかる費用は、任意後見人が管理する本人財産から支出されることになります。 契約で任意後見人に報酬を支払うことを決めたときは、その報酬もこの財産から支出されます。 ・任意後見人や任意後見監督人に対する報酬は必要なのですか。 任意後見契約は委任契約ですので、報酬を支払うことにしても、無償でもかまいません。報酬を支払う場合、 その金額とか支払い方法はすべて契約で決めることになります。 一方、任意後見監督人には報酬が支給されますが、その報酬額は選任した家庭裁判所が決めることになっており、 任意後見人の管理する本人の財産から支出されることになります。 ・任意後見契約は途中でやめることができますか。 家庭裁判所が任意後見監督人を選任する前ならば、いつでも、どちらからでも契約を解除することができますが、 公証人の認証のある内容証明郵便を相手方に送って通告することが必要です。 双方が合意のうえこの契約を解除することもできますが、この場合にも公証人の認証を受けた書面によることが必要です。 また、任意後見監督人が選任された後には、正当な理由がある場合に限り、家庭裁判所の許可を受けて解除することができます。 なお、任意後見人に不正な行為、著しい不行跡その他の任務に適しない事由があるときは、家庭裁判所は、本人、 親族、任意後見監督人の請求により、任意後見人を解任することができることになっています。
解雇等により離職することが決まっている45歳以上65歳未満の方で、再就職を希望する方が、事業主に対して求職活動支援書の作成・交付を求めれば、事業主は求職活動支援書の作成・交付が義務付けられています。
・職務経歴は具体的に記入 ・事業主は定年、解雇等による離職予定者(45歳以上65歳未満)が再就職をきぼうするときは、再就職援助の措置を講ずるよう努めることとなっています。 ※求職活動支援書の作成・交付を求めたにも関わらず、作成しない。 交付を受けたが記入されている再就職援助の措置が行われていない場合等は、最寄のハローワークに相談してください。 自分の権利を法律上認められているので、諦めずに対処してください。
平成18年4月1日から施行
1 定年の引き上げ 2 継続雇用制度の導入 3 定年の定めの廃止 上記のいずれかの措置(高年齢者雇用確保措置)を講じなければなりません。 65歳を平成25年4月1日までに段階的に引き上げる。 平成18年4月1日~平成19年3月31日まで 62歳 平成19年4月1日~平成22年3月31日まで 63歳 平成22年4月1日~平成25年3月31日まで 64歳 平成25年4月1日以降 65歳
平成16年11月1日から、戸籍における嫡出でない子の父母との続柄欄の記載等
が、次のとおり変更されました。 1 嫡出でない子の出生の届出がされた場合の取扱い嫡出でない子の出生の届出がされた場合、戸籍の父母との続柄欄には、母が分娩した嫡出でない子の出生の順に、「長男(長女)」、「二男(二女)」等と記載されます。 2 既に戸籍に記載されている嫡出でない子の続柄欄の取扱い (1) 既に戸籍に記載されている嫡出でない子について、その父母との続柄欄の「男」又は「女」の記載を,「長男(二男)」、「長女(二女)」等に改めたいとする申出があった場合には,続柄欄の記載を改めます。 また,戸籍の続柄欄の記載を改めた事実を残さないように,申出により、戸籍の再製を行います。 (2) 申出をすることができるのは,次の方です。 ア 嫡出でない子(本人が15歳未満のときは、法定代理人) イ 母(本人が15歳以上の場合で,母が本人の現在戸籍に在籍するとき又は在籍していたときに限る。) (3) 申出は、本人の本籍地の市区町村長に対して行ってください。 詳しくは、市区町村又は法務局・地方法務局戸籍課にお尋ねください。
賃金は、原則として
① 通貨で、 ② 直接労働者に、 ③ その全額を、 ④ 毎月1回以上、 ⑤ 一定期日に支払わなければなりません (労働基準法第24条)。 ①通貨支払いの原則 賃金は、法令又は労働協約で別に定めがある場合を除き、通貨で支払わなければなりません。口座振込みによって賃金を支払う場合には、一定の要件(労働者の意思に基づき、労働者の指定する本人名義の口座に振り込まれること、賃金の全額が所定の支払日の午前10時頃までには払出し得ること等)を満たしていなければなりません。 ②直接払いの原則 賃金は、労働者本人に支払わなければなりません。労働者が未成年者の場合も、親や親権者に支払ったり、代理人に支払うことはできません。 ③全額払いの原則 賃金から、所得税や社会保険料など、法令で定められているもの以外を控除する場合には、労働者の過半数で組織する労働組合又は労働者の過半数を代表する者との間に労使協定を結んでおくことが必要です。 ④毎月1回以上払いの原則と、 ⑤一定期日払いの原則 賞与など臨時に支払われるものを除き、賃金は、毎月1回以上、一定の期日に支払日を決めて支払わなければなりません。 ●減給の定めの制限 労働者が、職場規律あるいは企業秩序を乱した場合に、会社がその労働者を罰することを制裁といいます。制裁の種類には、口頭注意や始末書提出などの比較的軽いものから懲戒解雇にいたるまで、程度に応じて数種類定めていることが多いようです。 このうち、労働者が規律違反したことを理由に、賃金の一部を減額することを減給といいます。 例えば、遅刻や早退をしたときに、その時間の賃金を減額することはノーワーク・ノーペイの原則により違法ではありませんが、その時間を超えて賃金を減額したり、「遅刻したこと」あるいは「早退したこと」そのものを理由に、ペナルティとして賃金をカットすることは、制裁としての減給にあたります。 減給の制裁を就業規則で定めるときには、減給する事案1件について、減給総額が平均賃金の1日分の半額を超えてはなりません。また、事案が複数回生じた場合であっても、個々の減給額の合計が一賃金支払い期における賃金総額の10分の1を超えてはなりません。これを超えて減給する必要がある場合には、その次の賃金支払期間まで減給を先送りしなければなりません(労働基準法第91条) ●年俸制と賃金 年俸制とは、会社が、労働者の能力や仕事の成果、将来への期待などを総合的に評価して、1年間の総賃金(年俸)に反映させる賃金制度です。 「年俸制を採用すれば、残業代を支払わなくてすむ」と誤解している会社も多いようですが、原則的に年俸額とは年間所定労働時間だけ働いたときの賃金を想定していますから、時間外労働や休日労働を命じたときには、別途、割増賃金を支払う必要があります。 もし、一定の金額を割増賃金分として含めたうえで年俸額を決定するのであれば、あらかじめ年俸○○円、うち割増賃金分××円というように内訳を明らかにしておかなければなりません。 また、実際に働いてみた結果、事前に決められた割増賃金分を超えて働いた場合にも、割増賃金の不足分を追加して支払わなければなりません。 もちろん、年俸額が最低賃金額を下回ってはなりません。 ●賃金の完全出来高払い制は 保障給をもうけないで完全出来高払い制によって賃金を支払うという制度は労働基準法に違反します。 労働基準法では、出来高払い制で使用する労働者については、労働時間に応じて一定額の賃金の保障をしなければならないとしています。 保障給が定められていないこと自体が違法となりますので、就業規則(給与規則を含みます。)の作成が義務づけられている、規模10人以上の事業場においては、保障給についての規定を就業規則中に定めておかなければなりません。 ただし、保障額については特別の規定はありませんので、通常の水準による。 ●賃金の遅配は処罰の対象となるか 給与の遅配は、労働基準法24条の一定期日払いの原則に違反し、30万円以下の罰金刑に処せられます。 労働基準監督署は、ただちに処罰を求める手続をとるというような取扱いはしないで、通常は事業主に対して遅配を解消すべき旨を確約させ、具体的な支払計画とその履行を求めるという指導・勧告がなされます。 このような指導・勧告に応じなかったり、応ずると約束しながら履行しなかった場合に、はじめて労働基準法違反として起訴され処罰を受けます。
●労働時間は週40時間制が原則
使用者は、労働者を、休憩時間を除いて1週40時間、1日8時間を超えて働かせてはなりません(労働基準法第32条)。 ただし、特例措置対象事業場(常時110人未満の労働者を使用する商業、映画・演劇業(映画の制作の事業を除く)、保健衛生業及び接客娯楽業の事業場)では、1日8時間1週44時間とする特例措置が認められています。 商 業 卸売業、小売業、理美容業、倉庫業、その他の商業 映画・演劇業 映画の映写、演劇、その他興行の事業 保健衛生業 病院、診療所、社会福祉施設、浴場業、その他の保健衛生業 接客娯楽業 旅館、飲食店、ゴルフ場、公園・遊園地、その他の接客娯楽業 (注)事業場の規模(人数)は企業全体の規模をいうのではなく、工場、支店、営業所の個々の事業場の規模をいいます。 ●変形労働時間制 労働時間の原則は1週40時間、1日8時間です。 しかし、業務量に繁閑の波があり、ある程度、繁忙期と閑散期の周期を予測できる事業場においては、この原則を守ることにより、かえって業務の効率を悪くしてしまうことがあるかもしれません。 変形労働時間制は、労働者と使用者が、自らの工夫で労働時間を弾力化し、業務の繁閑に応じた労働時間の配分等を行うことによって、労働時間を短縮することを目的とする制度です。 ●1か月単位の変形労働時間制(労働基準法第32条の2) 11か月単位の変形労働時間制とは、1か月以内の一定期間を平均して、1週間の労働時間が40時間以下であれば、特定の日や週に、1日及び1週間の法定労働時間を上回る所定労働時間を設定することができる制度です。 例えば、月初は比較的余裕があり月末に残業が多くなるような事業場では、月初には所定労働時間を短かく、月末に所定労働時間を長く設定することによって、効率的な労働時間管理を行うことができるようになります。 この制度は、労使協定を締結して、労働基準監督署長へ届け出ることによって導入できますが、就業規則等に規定しておくだけでも導入できるのが特徴です。 ●1年単位の変形労働時間制(同法第32条の4) 1年単位の変形労働時間制とは、1年以内の一定期間を平均して、1週間の労働時間が40時間以下であれば、1日10時間まで、1週52時間まで働かせることができる制度です。 特に、特定の季節や特定の月などに業務が立て込んでいる事業場では、繁忙期には所定労働時間を長く、閑散期には所定労働時間を短く設定することで、年間の総労働時間の短縮を図ることができます。 制度の導入にあたっては、労使協定を締結して労働基準監督署長に届け出ておくことと、就業規則等に明記しておくことが必要です。 ●1週間単位の非定型的変形労働時間制(同法第32条の5) 1週間単位の非定型的変形労働時間制とは、日によって業務に著しい繁閑が生じることが多く、しかも直前になるまで状況がわからないため、就業規則等に労働時間を定めておくことができない30人未満の小売店、旅館、料理店及び飲食店において、1週間の労働時間が40時間以下であれば、1日10時間まで働かせることができる制度です。 制度の導入にあたっては、労使協定を締結して労働基準監督署長に届け出ておくこと、就業規則等に明記しておくこと、前の週までに各日の労働時間を書面で通知しておくことが必要です。 ●フレックスタイム制(同法第32条の3) フレックスタイム制とは、1か月以内の一定期間(清算期間)の総労働時間を定めておき、労働者がその範囲内で、各日の始業及び終業の時刻を自由に決められる制度です。 一般的には、フレキシブルタイム(いつ出社又は退社してもよい時間帯)とコアタイム(必ず勤務しなければならない時間帯)を決めておいて、従業員間で連絡調整することができる時間帯を確保するようにします。制度の導入にあたっては、労使協定を締結しておくことが必要です。 みなし労働時間制使用者には労働時間を適切に把握する責務がありますが、常時社外にいる営業担当者や、仕事の進行管理を大幅に労働者に任せている研究員のように、労働者の担当職務によっては使用者の具体的な指揮監督が及ばないため、労働時間を正確に算定することが困難な場合もあります。 そこで労働基準法では、このような労働者を対象に、ある一定の時間だけ働いたものとみなすみなし労働時間制の適用を認めています。 ●事業場外労働のみなし労働時間制(労働基準法第38条の2) 事業場外労働のみなし労働時間制とは、労働者が、会社の外で仕事をするために労働時間の算定をすることが困難な場合には、通常の所定労働時間だけ働いたものとみなすという制度です。 特段の定めがなければ所定労働時間を超えて働いたものとはみなされませんが、その業務を遂行するために、通常は所定労働時間を超えて働かなければならない場合には、「その業務の遂行に通常必要とされる時間」だけ働いたものとみなします。 また、労使協定を締結したときには、その労使協定で定めた時間を「その業務の遂行に通常必要とされる時間」とみなします。 ●裁量労働制 裁量労働制とは、業務の遂行手段や時間配分について、使用者が細かく指示するのではなく、労働者本人の裁量にまかせ、実の労働時間数とは関係なく、労使の合意で定めた労働時間数を働いたものとみなす制度です。 裁量労働制には、次の2つののタイプがあります。 ○専門業務型裁量労働制(同法第38条の3) 専門業務型裁量労働制とは、専門性が高く、業務の遂行手段や時間配分に関する具体的な指示をすることが難しい業務については、労使協定で労働時間を定め、労働基準監督署長に届け出ることによって、実際の労働時間に関係なく、協定で定めた時間だけ働いたものとみなします。 専門業務型裁量労働制の対象となるは、次の業務で働く労働者です。 ① 新商品、新技術の研究開発又は人文科学、自然科学に関する研究の業務 ② 情報処理システムの分析又は設計の業務 ③ 新聞や出版業務での記事の取材や編集又は放送番組制作のための編集の業務 ④ 衣服、室内装飾、工業製品、広告などのデザイナーの業務 ⑤ 放送番組、映画などのプロデューサー又はディレクターの業務 ⑥ 厚生労働大臣が指定する業務(コピーライター、システムコンサルタント、インテリアコーディネーター、ゲーム用ソフトウェアの創作、証券アナリスト、金融アナリスト、大学での教授研究、公認会計士、弁護士、一級・二級建築士、木造建築士及び不動産鑑定士、弁理士、税理士、中小企業診断士) ○企画業務型裁量労働制(同法第38条の4) 企画業務型裁量労働制の対象となるのは、企画・立案・調査・分析を、自らの裁量で行う労働者です。制度を導入しようとする事業場では、労使委員会を設置して、その5分の4以上の多数の議決によって制度の内容を決議すること、実際に制度を適用するためには、決議だけではなく、対象となる労働者の同意を得ることなどの要件が必要です ●待機時間も労働時間か 業務を行うために控え室等での待ち時間は、手待時間であって、労働時間となります。 この手待時間も賃金の計算の対象となります。
1.電子商取引などにおける消費者の操作ミスの救済
BtoC(事業者・消費者間)の電子契約では、消費者が申込みを行う前に、消費者の申込み 内容などを確認する措置を事業者側が講じないと、要素の錯誤にあたる操作ミスによる消費者の申込みの意思表示は無効となります。 これまでは、事業者から、操作ミスが「重大な過失」にあたるので契約は有効に成立している、と主張することが可能でした。 2.電子商取引などにおける契約の成立時期の転換 電子契約は、承諾の通知が申込者に到達した時に成立することになります。 これまでは、承諾の通知が発信された時に契約は成立していました。 注意 1と2の「電子契約」は対象が異なるので注意が必要です 1.消費者の操作ミスの救済 BtoCにおける、ウェブ(World Wide Web)を利用したいわゆる「インターネット通販」 や、キオスク端末などの専用端末を用いて専用線を通じて取引を行うような形態の電子商取 引では、通常は、事業者が設定した画面上で、消費者が申込みを行います。その際、消費者 がマウスなどの機器の操作を誤って、意図しない申込みをしてしまうことが多々あります。 そのような場合は、民法によって、契約は無効となりますが、現在の民法では、事業者から 、消費者に「重大な過失」がある場合には契約は有効であるとの主張ができることになっていますそのため、BtoCの電子商取引においては、消費者に「重大な過失」があったか否かを巡ってトラブルが発生することになってしまいます。 ※操作ミスによる申込みと民法 操作ミスによる意図しない申込みは、民法では、第95条に規定する「要素の錯誤」に該当し ます。 要素の錯誤に該当する意思表示は原則無効となるとされています。しかし、その錯誤が重大な過失による場合まで意思表示をした者を保護する必要はありませんので、民法はそのような場合は、相手方から、その意思表示は有効であると主張することができるものとしています。 ☆電子契約法による手当 このため、BtoCの電子商取引において、事業者側がパソコン等の画面上に申込み手続きを設定るような契約については、事業者側が、消費者の申込み内容などの意思を確認するための適切な措置を設けていない場合には、原則として、操作ミスによる契約を無効とすることとしました。具体的には、そのような場合は、民法第95条のただし書が適用されなくなります。 ☆留意点 (1)「電子消費者契約」とは、どのような契約を対象としているのですか? 電子的な方法により締結された契約のうち、 ①BtoC(例えばCtoCオークションは基本的には対象となりません。)で、 ②パソコンなどを(消費者が所有する機器が否かは関係ありません※1)用いて送信される消費者の申込み又は承諾の意思表示が、 ③事業者など(※2)の設定した画面上の手続に従って(※3)行われる契約です。 したがって、BtoCにおける、インターネット通販や専用端末・専用線をつかった電子契約が 主な対象となります ※1内部にCPU(中央演算処理装置)を有している機器一般をいいます。したがって、携帯電 話やコンビニのキオスク端末なども、画面上で契約の申込みを消費者が行う場合は対象となります。 ※2電子モールの管理者などが、出店している事業者から申込みの手続きを委託されて設定している場合も含まれます。 ※3事業者が設定した申込みのフォーマットに従って消費者が申込みを行う場合です。したがって、消費者が自ら申込み内容を自由に入力して送信するような通常の電子メールによる申込 みは対象となりません。 (2)消費者の「錯誤」とはどのようなものを想定しているのですか? 例えば、 ①申込み内容を入力せずに、申込みをするか否かだけを判断するような申込み画面で、申込ボタンをクリックするつもりがなかったのに、操作ミスによって誤って申込ボタンをクリックして しまう場合 ②申込み内容を入力する画面で、1個と入力しようとして、操作ミスによって11個と入力してしまい、そのまま申込みを行ってしまう場合が考えられます。 民法上、これらは「錯誤」と言われますが、一般の契約における「言い間違い」「書き間違え」 に該当するものと考えれば分かり易いでしょう。 ※「錯誤」と認められるか否かは、最終的には裁判所によって判断されることになりますが、こ この判断自体は、現行の民法第95条の考え方がそのまま踏襲されることになります。 (3)事業者が設定する確認措置とはどのようなものを想定しているのですか? (2)で挙げた例に即して考えると、それぞれ、 例えば、 ①あるボタンをクリックすることで申込みの意思表示となることを消費者が明らかに確認するこ とができる画面を設定すること、 ②最終的な意思表示となる送信ボタンを押す前に、申込みの内容を表示し、そこで訂正できる機会を与える画面を設定すること、などが考えられます。 例えば、下記のような入念な方法を分かりやすく提示すれば、確認措置としては十分と考えられますが、消費者の意思の有無を実質的に確認していると裁判所が判断できるような確認措置となっていることが必要となるので、形式的に確認措置としての是非が自動的に決まるものではありません。 (4)その他留意すべきことはありますか? ①電子商取引に慣れた消費者が、自ら確認措置が必要ないと選択した場合には、本法は適用されず、民法第95条が適用されることになります。(①の場合) ただし、その場合には、消費者が自ら望んで確認措置が必要ないと積極的に選択をする必要があり、その認定は慎重になされると考えられます。 例えば、 事業者側によって誘導されたり、確認措置を求める場合は積極的に消費者がその選択をしなければならないような画面となっている場合には、そのような認定はなされないと考えられます。 なお、確認措置が不要であると消費者が選択したことの立証責任は事業者が負担することになります。(②の場合) ②この法律は、行政規制立法と異なり、民事的なトラブル解決を目的としています。規定の解釈は、個々の事例に応じて、裁判所が適切に判断することになります。 2.電子契約の成立時期の転換 民法では、隔地者間の契約(申込みに対する応答が直ちになされる対話者間の契約以外の 契約)については、承諾の通知が発信された時点を契約の成立時点とするルール(発信主義)が採られています(意思表示一般の場合は、相手方に通知が到達したときに効力が生じる(到達主義)ものとされています。)。このルールによれば、一度承諾の通知が発信されてしまえば、仮に承諾の通知が途中で紛失するなどしてその通知が申込みをした人に到達しなくても、契約は成立したことになります。 このルールは、民法が立法された当時は隔地者間においては承諾の通知が相手方に到達するまでにある程度の時間がかかるという技術的な制約を前提にした上で、承諾の通知が発信されれば、その時点で契約が成立することとし、迅速な取引の成立を図ることとしたものであると言われています。この結果、承諾の通知が着かない場合などのリスクを申込みをする者が負担することになっています。 ○国際的な動向 大陸法の国々は、元来到達主義です。英米法の国々は、元来発信主義だったが、電子契約については到達主義に転換しつつあります。 ○BtoB取引 ほとんどの企業が約款で到達主義を採用しています。 ○BtoC取引 例えば、電子メールが不着の場合、発信主義のルールによると、承諾の通知の発信時点で契約が成立することになるので、消費者がリスクを負うことになりますが、到達主義ルールに転換 すると、承諾の通知が到達しない限り契約は成立しないので、承諾の通知の不着のリスクは、 逆に事業者が負うことになります。 民法第526条第1項 隔地者間ノ契約ハ承諾ノ通知ヲ発シタル時ニ成立ス ☆電子契約法による手当 インターネットなどの電子的な方法を用いて承諾の通知を発する場合には、瞬時に相手方に意 思表示が到達するため、発信主義を維持する前提を欠くものと考えられます。そこで、そのよ うな場合については、契約成立時期を、承諾の通知が到達した時点へと変更することにしまし た(到達主義への転換)。 ☆留意点 (1)到達主義へと転換するのは、どのような契約を対象としているのですか? 隔地者間の契約(申込みに対する応答が直ちになされる対話者間の契約以外の契約)で、承諾の通知が電子的な方法で即時に伝達されるものです。具体的には、パソコンなどCPUが内蔵されている機器、FAX、テレックス、留守番電話といった機器を使用して、電子的に承諾の 通知が発せられる契約です。 例えば、電子メールやFAX、テレックス、留守番電話などを利用した電子契約が対象となり ます。 ※電子メールのように、コンピューター同士が接続される場合や、FAX同士が接続される場 合のほか、パソコンから直接相手方のFAXへ情報を送信する場合やFAXで送信した情報が 直接相手方のパソコンの画面に表示されるような場合のように、種類の異なる機器同士が接続 されて情報が送信される場合も対象となります。 ※電話を使用して対話しながら承諾を行う場合は、「隔地者間の契約」にはなりません。 (2)民法527条の規定を電子契約で適用しないのは何故ですか? 民法527条は、隔地者間の契約の成立時期について発信主義を採用していることを前提にし た規定です。具体的には、申込みをした後に、それをやめようと思い直して、取消の通知を相 手方に出したにも関わらず、既に承諾の通知が発信されてしまっていた場合(既に契約は成立 しています。)で、普通ならば承諾の通知が発信される前に到達するように申込者が取消の通 知を発信したものと、承諾者が知ることができるならば、契約成立を知っている承諾者がそれ を知らない申込者に通知しなければならないという規定です。 電子契約法によって、電子契約の成立時期は承諾の通知が相手方に到達したときとなるので、 仮に上のような場合でも、契約が成立してしまっているかを承諾者は判断することができませ ん。 そこで、電子契約では、承諾者に申込者への通知義務を課す意味はなくなったと解され、民法 527条を適用しないこととしました。 (3)到達の時点は具体的にはどのようになるのですか? 民法では、承諾の通知の到達時点については特段の規定を設けていません。 電子契約法は、電子契約について、隔地者の契約の成立時期を発信主義から到達主義に転換するものですから、承諾の通知の具体的な到達時点については、民法の解釈に委ねられることになります。 現在の民法の考え方では、「到達とは、相手方が意思表示を了知し得べき客観的状態を生じた こと」を意味するとされています。 例えば、郵便物が郵便箱に入れられたり、同居人がこれを受領するなど意思表示を記載した書面が相手方の勢力範囲内に入ることとされています。 電子承諾通知に、この考え方をあてはめると、 例えば、電子メールの場合には、相手方が通知にアクセス可能となった時点が到達の時点になると考えられます。 具体的には、メールサーバーのメールボックスに情報が記録された時点となるでしょう。 ただし、メールサーバの故障などの特別の事情があった場合などには、当然、裁判所が諸々の事情を考慮して個別に判断をすることになります。
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